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絵本『なまえのないねこ』と多分なまえのないねこ

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絵本『なまえのないねこ』

子供はいないが絵本は大好き。

文学と美術の融合!一つの芸術だと思うので。

久しぶりに買った絵本は明らかにジャケ買いの『なまえのないねこ』。

急に近くに絵本を置かれて戸惑うなまえのあるねこ

内容は推して知るべし。

平常心で読み聞かせとかできない、多分。

ウルウル必至の絵本だった。

色々な猫が描かれているがどの子も可愛くて猫への愛情を感じた。

しかし猫にとっては興味なし
伸びっとして去っていってしまった

多分なまえのないねこ

この絵本を読んだ少し後の夜のこと。

0時近くにやっと無事就寝前のウンチをなされた景虎さん。

庭に面した掃き出し窓を開けて空気の入れ替えをしつつトイレの片づけをしていたところ、景虎さんの様子がおかしい。

首を伸ばして窓の外を食い入るように見つめて固まっている。

暗くてよくは見えなかったが庭にこちらをじっと見ている猫がいるようだった。

そこですぐに私の頭に浮かんだのは、先日動物病院の先生に言われた「感染症のウイルスは窓を開けているだけで入ってくることもある(ので防ぎようがない)」という言葉だった。

やっと治って元気になったのに外の猫からまた病気をもらったら大変だと思い、慌てて窓を閉めた。

しかし寝室で横になってから、こんな寒空の下にいるあの子は今夜どこで寝るのかと考えて眠れなくなってしまった。

絵本を読んで涙したばかりなのに、多分なまえのないねこだろう子をピシャリと窓を閉めて拒絶してしまったことに落ち込む。

自分は善人だと思っていたのは思い上がりだった。

かと言って招き入れることはできないのだが・・。

いつも庭に来るようになれば保護できるかも?去年よく見たキジトラ猫だったかな?それともただの夜遊び中の外猫だったり?迷子でつらい思いをしてる子だったらどうしよう等々、湯たんぽの上でサクッと寝てしまった景虎さんを横目に悶々としてしまった夜だった。

その後全く姿を見かけることはないがずっと気になっている。


『なまえのないねこ』竹下文子/町田尚子

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